煙と消えた植毛代400万円

煙と消えた植毛代400万円

煙と消えた植毛代400万円

煙と消えた植毛代400万円

育毛剤でお小遣いが消えた。ショック・・・

そんな中、私のハゲ観に大きな転機が訪れます。

 

そのきっかけは上司のTさんでした。

 

Tさんもまたハゲの人でしたがなんら臆することをいたしません。

 

実はTさん、直腸ガンで入院したのですがそんなときも人工肛門を見せびらかし、これからオレを渡哲也と呼んでくれと病床で怪気炎をあげる始末。

 

しかし、そのとき既にTさんは、抗がん剤の副作用で完全なつるっぱげ状態になっていたのでした。

 

ところが、その後会社に復帰したときにはなんとふさふさになっていたのです。

 

いったい何を、と思ったらあっけらかんと人工植毛の話をしてくれました。

 

 

価格を聞くと400万円だそうです。


 

しかも植毛した毛が抜けてしまうため週一のメンテナンスで7〜8万円が飛んでいくとのこと。

 

役員職についていたTさんにしてみたらさしたる金額でもなかったのかもしれませんが、TVで気軽にCMをうっているA社のトンデモナイ商売に唖然としたものです。

 

そして数ヵ月後、ガンが再発してTさんは帰らぬ人となりました。

 

火葬場でお骨を拾いながら、私は毛髪栄枯盛衰ハゲ諸行無常の心持になったのです。

 

 

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